フォアハンドは
テニスの中でも最も大切な技術といっても過言ではないのでしょうか?
フォアハンドはバックハンドと比較すると利き手側で打つ事ができるため、スイングスピードを簡単に上げることができます。またフォアハンドのメリットは逆クロスを簡単に打てることです。シングルスにおいてはなるべく広角に打つ事がとても大切になるのでフォアハンドはぜひ武器にしたいところです。
関連記事:シングルスはフォアハンドで打つシチュエーションを多く作ろう
しかしフォアハンドも実は曲者でテイクバックやスイングで自由度が高い分、いろいろな技術的な障害も多く、安定感が損なわれやすいという欠点もあります。実際ある程度のレベルまで行くと実はバックハンドよりフォアハンドのほうが難しいと感じるかと思います。バックハンドは動きに制限がある分安定感も失われにくいのである意味それは当たり前のことなのです。
安定感、そして威力を高める上で大切なのがフォアハンドのテイクバック。テイクバックが適切に行われていれば、下半身との運動連鎖も断ち切れることなく強いボールが打てるはずです。
テイクバックの形はトッププレーヤーでもまちまちで「これが絶対に正解!」という答えはありません。しかし、ある程度の傾向というものはあります。今回はスイングスピード、そして安定感を高めるための最適なテイクバックの型について書きたいと思います。
是非ご参考頂ければ幸いです。
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やはりフォアハンド、テイクバックの前提はシンプル&コンパクトが一番良い
雑誌や技術サイトでもフォアハンドテイクバックをコンパクトにすることは大切だという記述が良くありますが、僕もやはりそう思います。
自由度が高いフォアハンドだからこそ、再現性の高いテイクバックにすることがとても大事です。さらに最近のテニスは回転量も多く、イレギュラーバウンドも増えてます。ゆえにシンプルかつボディターンがメインのテイクバックにするのは理にかなっていますね。
注意点としてはテイクバックが小さすぎてボディターンがおろそかになったり、腕が縮こまったりすること。いつも「テイクバックはコンパクトに…コンパクトに…」と念仏を唱えるように意識しすぎると本来の運動連鎖も損なわれてしまうので気を付けましょうね。
フォアのテイクバックは肘から引くのがオススメ
ではコンパクト系のテイクバックでスイングスピードを最大限にするにはどうすれば良いのかというと、
僕は、フォアハンドのスイングを加速させる上で大切な「意識」あるいは「イメージ」が持つ事が大切だと感じています。
それは体を回転させてる時に腕をしならせ、わざとラケットヘッドを遅らせるようにしてスイングすることです。イメージとしては自分の体を「ムチ」だと思ってボールを打っています。言い換えるならば、野球のサイドスローのイメージです。
ムチの紐が柄の動きに対して遅れることで最大の加速をあるのと同じく、腕とラケットをしならせてボールを打つ事が大切です。このしなりスイングを実現させるためのテイクバックはラケットよりも肘を後ろに引くテイクバックです。
ここで「しなりスイング」代表のフェデラーのスローモーション動画を見てみましょう。
Essential Tennis様提供動画
フェデラーのテイクバックはコンパクト系でありながら、少ない力で最大限のパワーを生み出すためにサキュラーテイクバックを行っています。また、テイクバックの時に肘から引くことによっていわばムチがしなる前の「たわみ」を作って体の回転と共に勢い良く振り切ってます。まさに現代テニスに適合した理想的なフォームです。
一方、腕のしなりを充分に使いにくいフォームもあります。それはラケットヘッドを先行してテイクバックするタイプ。軟式テニスのストロークはこの引き方が多いですね。
ただ、硬式テニスのトッププロの中でもラケットヘッドから引くタイプのプレーヤーもいます。フランスのシャルディ選手などはラケットヘッドから引くテイクバックですが、強力なフォアハンドを持っています。このタイプは一般的には振り遅れしやすいフォームなので注意しましょう。
どちらも試してみてやりやすいほうにするのが一番かもしれませんが、安定感と威力を両立できる肘引きテイクバックのほうが断然オススメです。
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まとめ
今回は効率良くパワーを伝えるフォアハンドテイクバックのコツについて書きました。
要点としては
✓フォアのテイクバックはシンプル、コンパクトが大前提
✓フォアハンドの理想的な動きは体を軸にして腕をムチのようにしならせること。
✓肘を後ろに引くテイクバックでムチがしなる前の状態を作り、体を回転させて腕をしならせること。
になります。
フォアハンドは難しい技術だからこそ、奥が深く、どんなプレーヤーも改善の余地が沢山あります。
沢山試行錯誤して、エース級のフォアハンドを身につけてくださいね!
それでは。
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