バックハンドストローク 高い打点の打ち方やコツ、上達の考え方

高い打点のバックハンドは

テニスプレーヤーが真っ先に直面する壁であり、永遠の課題でもあるテーマです。

バックハンドで高い打点を打つことは人間の体の構造上難しい部分もあるのです。根本的に体に力が入りづらく、抑えが効きませんから。

トッププレーヤーにおいても、あの天才フェデラーでさえ、ナダルのサウスポーから繰り出す強烈なトップスピンに手を焼いていました。

シングルス、ダブルスどちらに置いてもバックの高い打点を攻める戦術は有効で

シングルスならトップスピンのムーンボールで浅い球をつり出し、ダブルスならあえてトップスピンを多くかけたアプローチをバックに打ち、相手に強烈なパスをさせないようにする戦術はわりと常套手段です。

バックの高い打点がプレーヤー共通の苦手なエリアであることはたいていのプレーヤーは知っています。つまりそれだけ攻められることが多いのでバックの高いボールをうまく処理できることは必須科目である、ということですね。

以前の記事で高い打点の打ち方については書きましたが

関連記事:高くて深いボールを攻撃的に打つ方法

今回はバックハンドに注力して記事を書いてみます。

私はバックハンドは片手打ちですが、片手、両手問わず大切なポイントは一緒です。両手打ちの方にも参考になるように書きますのでぜひ最後までお付き合い下さい!

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Contents

まずはちゃんとフックワークを使おう

高いバックハンドが苦手と言っている人の足さばきを見ると、間違った打点で打っていることが多々あります。

例えば

×ボールの頂点、頭より高いところで対応している
×ハーフバウンドで処理する

これは適切な打点で打つポジショニングが出来ていないことを指します。これらの対処方法は安定して返すのが難しく、ボールに威力を出すことができません。

では適切なフットワークは何かというと

頭より下で、かつハーフバウンドにならないような打点で打てるようにポジショニングできるように足を動かすのです。

つまり、腰~頭の高さでボールを捕らえるようにしてください。

高いボールの返球セオリーについて説明します。

二通りありまして

✓下がって頭~胸あたりの打点でトップスピンで返す(守備的選択)
✓ボールを胸の位置あたりでライジングで捕らえる(攻撃的選択)

です。

この二つの打ち方をを相手のボールの質を見極めて使い分けるのです。

この二つの打ち方を具体的に説明していきます。

安全に下がってトップスピンをかけて返す方法(守備的選択)

これは守備的な選択で相手のボールが深くてとりあえずイーブンの関係をキープしたいときに使います。

まず深いボールが来たら充分に下がり、バウンド後にボールを落ちてくるのを待ちましょう

この時、打点をどのくらい落とすのかというと最低でも頭より下までは落としましょう。頭より上はかなり難易度が高く、おすすめできませんので。

そして、できれば腰の位置まで落とさずに胸~頭のエリア打つことを心がけましょう。

これはなぜかというと、ポジショニングを下げすぎてしまうと完全にこちらが守備に回ってしまうからです。ドロップショットなども打たれるリスクが増えますからね。

では高い打点でトップスピンをどうやって打つのでしょうか?これにはあるコツがあります。

それは
ワイパースイングを意識してボールにサイドスピン気味のトップスピンを打ちましょう。両手なら左手主導のプロネーション、片手ならスピネーションを使ってください。

高い打点は純粋な縦回転のトップスピンが非常に打ちづらいです。振り上げるのが難しいですからね。従って下から上ではなく左から右のスイング、アウトサイドインのイメージの持ちましょう。

うまく打てれば左斜め回転を強くかけることができるはず。高い打点でも安定したトップスピンが打てるはずですよ。

ライジングで攻撃的に打つ方法(攻撃的選択)

では、すべてのボールを下がって打つべきかというとそういうわけではありません。

例えば、ダブルスで軌道の高いボールに対して下がって打ち続けていたら、前衛のポーチの餌食になってしまいますからね。

そこでここからさらに習得するのは高いボールを頭上に上がる前にレベルスイングで叩き込む技術です。

これを実践するのはまずボールの選定から。使うべきシチュエーションは

✓相手のボールが浅く跳ねたとき
✓バウンドがかなり高くなりそうで下がり切れなさそうなとき

にライジング系で処理しましょう。

ライジング系で打つときに一番気をつけなければいけないのはボールのフカし。強いトップスピンが掛かってかつバウンドが高いボールはアウトになりやすいです。

打ち方のコツは

✓ラケットをしっかり立ててテイクバックをする
✓ラケットを少しだけ伏せてボールを当てる

この2点を心がけましょう。

両手バックと片手バックで違う点がありますのでここは詳しく説明させて頂きます。

両手バックハンド

テイクバックをいつもより高くして、ラケットを立ててください。そしてボールを打つときはレベルスイングで打ちます。ここで意識したいのは左ワキのスペースを空ける感覚。

ラケット面をしっかり被せてボールを抑え込むときはフォロースルーで左腕の肘を上げてワキにスペースを作るように心掛けでください。そのまま、左手主導のプロネーションで振り抜きましょう。

片手バックハンド

テイクバックを高くラケットを立てるのは共通です。ラケット面の伏せ具合は片手でコントロールするしかないのでその感覚は経験を積んで学びましょう。

ボディターンによる振り抜きをしっかり行い、横振りに近い感覚で一気に振り抜くことを心がけてください。

体が流れないように反対の左腕をしっかり広げてることも忘れずに行いましょう!

高いボールの処理をどうやって上手くなっていくのか。考え方について

ここでは実際にどうやって上達していくかについて考えていきます。

まずは最初はここにボールを集められてもミスらずに安定して返すのが第一目標。全てのボールを下がって安定したトップスピンで打つことを体に染み込ませましょう。

ある程度身についたと感じたら少しずつライジング系のショットを練習していきます。まずは相手の浅くなったボールだけ限定して叩く練習をしていきましょう。そこからすこしずつ、自分が攻撃的に打てる領域を増やしていくようなイメージで練習するのがオススメです。

とにかく全てのボールを攻撃的に打とうと思わずに、安全に返す練習で土台を固めた上で攻撃的なライジングにトライしてみてくださいね!

関連記事:ストロークでのライジングショットのコツ

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まとめ

今回はバックの高い打点の安全な返球方法、攻撃的な返球方法、そして上達方法について書きました。

要点は

✓まずは打ちやすい場所へ足を動かすこと(下がるorライジング気味)
✓守備的ボールは下がってサイドスピン気味のトップスピンを打つ
✓まずは安定して返せる下がったポジションでのトップスピンで土台を固める
✓浅いボールはライジングで打つ。レベルスイングと面を伏せる感覚を養おう

になります。

最後になりますが、バックに連続して高いボールを送り込まれないように、質の高いつなぎ球を打つ練習もたくさんして下さいね!

それでは。

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