ディエゴ・シュワルツマンのプレースタイル

photo by StevenPisano

アルゼンチン出身のテニスプレーヤー。右利きの両手バックハンドで自己最高ランキングは25位。身長は170cmとツアープレーヤーの中では特に小柄なプレーヤーだが、俊敏なフットワークとキレのあるフラット系のストロークが持ち味の攻撃的プレーヤー。

ツアータイトルは2018年1月時点で一勝で、2016年のアントワープオープン(グレード250、イスタンブール、クレー)でD.ディミトロフを退けている。年代としてはドミニクティエム辺りと同世代であるため、錦織圭よりも2年ほど若い。最近ではトップ30が定着しており、さらなる可能性も秘めた要注目プレーヤー。

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Contents

プレースタイル

小柄ながら、ストローク力とリターンが非常に上手い攻撃型のベースラインプレーヤー。フットワークも速いのでディフェンス面もかなり強い。

ストローク

フォアハンドは比較的テイクバックが小さく、握りが厚い。握りが厚い理由としては、高い打点を打ちやすくするためで錦織や西岡、フェレール等は比較的このタイプのストロークが多い。グリグリのヘビートップスピンというよりも当たりの厚いエッグボール系のフォアハンドでしっかりと自分から攻めることができる。

バックハンドについても小柄な体格をカバーできる両手バックハンド。こちらも比較的コンパクトなスイングながら当たりが厚く、コースの打ち分けも上手い。ストレートにもしっかりとエース級を打つ事ができるため、シュワルツマンはフォアハンドとバックハンドのどちらでも弱点が少ない。

ボレー

サーブアンドボレー等、ガンガンボレーに出るタイプではないが、鋭いアプローチからボレーですぐさま仕留めることができる。シュワルツマンのプレーが良いのはしっかりと攻め切るポイントが作れる点。上背が無くてもしっかりとストロークで崩して、十分に相手を崩した状態でボレーで決める。この辺は脱シコラーを目指すプレーヤーも参考になるだろう。

サーブ、リターン

上背の無いシュワルツマンはサーブが弱点。本人も「いつも自分はサービスゲームには苦労している」と言っている。シュワルツマンがサーブを工夫している点はファーストサーブからスピン回転を多くかけることで確率を上げている点。元々、彼はストローク戦には絶対の自信があるプレーヤーなのでなるべくセカンドサーブからリターンで攻め込まれるのを避けているようだ。
一方、リターンの技術が非常に高い。シュワルツマンはボールをキレイにミートさせる能力が非常に高いので、リターンもしっかり合わせて鋭いコースに返すことができる。錦織のような目が覚めるようなリターンエースは彼のゲームでは魅力となっている。

弱点

シュワルツマンの弱点はやはりサーブ。セカンドサーブで徹底的に攻め込まれてしまうと途端にサービスゲームが不利になってしまうのが彼の弱点。

また、サーブでのフリーポイントが少ないので彼以上のストローク力を持っている選手(例えば、錦織圭選手はシュワルツマンに対して2勝0敗)には分が悪そう。ストローク力が強いため、安定感が高いがより高いレベルのプレーヤーに勝ち切っていくためには更に攻撃的なプレーに徹する必要がありそうだ。

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プレーの見どころ

シュワルツマンは素晴らしいフットワーク力、ディフェンス力、時には攻めのプレーで次世代のフェレールになるポテンシャルを持つプレーヤー。彼のプレーを見るときは

✓小柄な体格を逆に活かした機動力の高いベースラインでのプレー
✓リターンゲームでの積極的なリターン
✓サービスゲームでリターンを攻め込まれないための工夫、プレースメント

に注目して観戦しよう!!!

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