ソフィアオープン、決勝は地元勢のディミトロフとゴファンでしたが、7-5,6-4でディミトロフが見事優勝しましたね。
スコアだけ見るとやはり今年のディミトロフは強い!と思わせるスコアですが試合内容をはディミトロフのキレは抜群だけどディミトロフもまだアラが目立つ内容でした。
今回は彼らの試合を見た素直な感想を書きたいと思います。
ハイライトはyoutubeで「dimitrov goffin sofia」で検索すれば見れます。著作権が怪しいのでここには載せられませんが…
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ディミトロフとゴファンのプレースタイル、戦術
ディミトロフのプレースタイルは切れの良いサーブ、フォアハンド、ボレーで攻める攻撃的なオールラウンダ-。
ディミトロフの今日の戦術は
✓得意のサーブ、フォアハンドでペースを作りつつ、バックハンドスライスを多めにしてゴファンの得意なカウンターを封じる
狙いがあったように感じますが、どちらかというと普段通りのプレーをすることに徹していたような気がします。(直前の全豪でゴファンにストレート勝利していたのもある)
対してゴファンは正確なストロークと機敏な機動力、強気なカウンターショットが売り。最近では錦織の後を追うようにライジング系ショットを取り入れています。
ゴファンの戦術は
✓ディミトロフのバックハンド側に強打し、ネットに詰める。
スライスで返ってくる確率が高いので確実にボレーを決めることに徹しており、要所ではセカンドサーブをバックに強打し、ネットにつくリターンダッシュも交えてました。
戦術的に巧かったのがゴファン。今日のディミトロフはバックの強いボールはスライスで凌いでましたので割とドンピシャ。
ディミトロフのバックハンドはナダルの全豪ナダル戦ほどの強さは残念ながらありませんでした。スタッツによると40パーセントの割合でスライスを打っていたそうです。対してゴファンのスライス率はは僅か10パーセントとバックハンドラリーはゴファンが果敢に攻めていたのがうかがえます。
ファーストセットは互いにミスが多く、サーブが崩れた方がブレークを許す展開に。55の場面で決定的なブレークを許してしまったゴファン、ファーストセットはディミトロフでした。
ディミトロフ絶好調!と思いきや…
ファーストセット、チャンスはあるのに落としてしまったゴファンが少しメンタルダウンし、ディミトロフはギアを最大限に加速。
あっという間に2ブレークアップとし、5ー0。辛うじてゴファンはサービスゲームをキープし5-1。
ディミトロフのサービングフォーザマッチ。ぽんぽんポイントを重ねてあっという間に40-0にして3つのマッチポイント。「あーもうディミトロフ勝ったなぁと」誰もが思いました。しかし、ここからドラマが始まったのです。
ここから強気なショットセレクションが売りのゴファンが光ります。錦織さながらの高速ラリー展開でディミトロフを圧倒。簡単に5ポイント連取し、なんとブレーク!
次のサービスゲームもゴファンがキープし、もう一度ディミトロフのサービスゲーム。ディミトロフはここのサービスゲームが良くなかった。30-30からダブルフォールトを犯してしまい、またまたサービスゲームをブレークされ4-5のイーブンに戻されました。
ただ、ここからのディミトロフはなかなか強かった。ゴファンが我に返ったのか少しだけ、プレーのレベルが落ちてくる。その隙を逃さずディミトロフがプレーをあげる。
このころにはバックハンドもトップスピンを打ち、積極的にプレー。0-40でトリプルマッチポイント。一本目ボレーでしのぐも二本目でゴファンのストロークがアウトし、試合終了。
粘るゴファンを振り切る形でディミトロフが勝ちました。
見えてきたディミトロフのメンタル面のアラ
今回気になったのはディミトロフのサービスゲーム。
ディミトロフは全てのショットのレベルが高く、技術的なことを言えばほとんど弱点ってないなと思えてきます。(強いてあげるならバックのスライス多用)
ただ気になるのはメンタル面。今日のディミトロフはかなり大事な場面でダブルフォールトを連発してました。
しかも、トータルでは9回のダブルフォールト。サービスゲームは11回だったので1ゲームにつき、1本弱もダブルフォールトしてた計算になります。これはちょっと多すぎですね。
ホームでの優勝が掛かっていたので緊張していたのかもしれません。一方で大事なポイントをかなり落としていたのに関わらず、凌いで勝ちきったのはさすがの一言です。
逆に言うと、ショットのキレ、勢いで勝負できるディミトロフは今後メンタル面さえ整ってくればさらに強くなりそう。
勝負所での強さは経験がものを言う世界。今は下積みと考え、経験をさらにつんでいけばビッグ4が落ちてきた辺りでグランドスラム優勝もあるもしれません。
このままケガなくいけば、2年後くらいがピークでグランドスラムを優勝してほしいな、と片手派なので応援させて頂きます。
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ゴファンも安定感があるのと、男前になりすぎ。
ゴファンもまだ26歳。最初見たのは全仏オープン四回戦だったかな。確かフェデラーとの対決でした。あのころは線が細くマッシュールムカットのただの少年にしか見えなかったのに今では随分な男前になりましたね。笑
というかこの人やっぱり足速いのと、予測能力がめちゃくちゃ良い。ポジション取りの上手さはマレークラスの才能を持っているし、やはり課題はサービスゲームと他を圧倒するストローク力かなぁと思います。
やはりトップofトップは圧倒的なサービスキープ率かあるいはマレー、錦織クラスのブレーク力。そこの底上げさえすれば、というか今のままでももう少しでツアーファイナルは余裕で出れそうな気がします。
ディミトロフ、ゴファン。どちらも才能あるプレーヤーだから、今後錦織圭の敵になり続けることは間違いないでしょうね。
今日はこの辺で。
それでは!
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