photo by Marianne Bevis
ガスケ選手は
恐らくツアーの中でも最もバックハンドが上手いプレーヤーの一人といっても過言ではないのでしょうか?
フェデラーやワウリンカ、ティエム選手などがトップクラスの片手バックハンドを持っていますが、彼らと甲乙付けがたいレベルですよね。
ガスケ選手の片手バックは剛と柔を兼ね備えており、まさに変幻自在です。特に回転量の多いトップスピンショット、そして要所要所で打つダウンザラインはもはやガスケの代名詞と呼ばれるショットでしょう。
ガスケ選手のフォームを観察していると、回転を強くかけるテクニックがたくさん隠れています。今回はガスケ選手のフォームを元に回転を片手バックでも回転をしっかりかけるテクニックについて書きたいと思います。
スポンサーリンク
Contents
ガスケのバックハンドショット動画
まずは動画でチェックしてみよう。
ガスケ選手の動画がありましたのでご紹介します。
見て欲しいポイントは
✓テイクバックの位置の高さ
✓低い打点の膝の曲げ伸ばし
✓手首のスピネーション
になります。
ガスケの片手バック解説
要所要所を解説していきます。
上体の捻りが大きいテイクバック
まず、ガスケ選手のバックハンドで特徴的なのがテイクバック。体をしっかり捻り、かつ高い位置にラケットをセットすることで大きなパワーを生み出そうとしています。いわゆる大きな円を描くようなサキュラーテイクバックを片手バックハンドでも実践していますね。
ガスケの場合、ライジングで合わせるショットよりも、ベースライン後方でヘビーなスピンを掛けるほうが得意なため、おのずとテイクバックも大きくなるのでしょう。一般プレーヤーの場合、ガスケの真似をするにしても、もう少し捻りは浅いほうが良いかもしれませんね。
トップスピンの原動力となる膝の曲げ伸ばし
ガスケのフィジカルの特徴として足腰がかなりしっかりしていることがあります。
それはバックハンドストロークにおいても活かされていて、低い打点でも膝のパワーを上手く使うことによってトップスピンをしっかり掛けています。
腰より上の高さだと後述する手首のスピネーションをメインにトップスピンを掛けていますが、それでも曲げる必要のない打点でもほんの少しの膝の曲げのばしが起こっていることに注目してください。
対して片手バックハンドでトップスピンが打てない人の特徴として、足腰をあまり使わずに棒立ちであることが多いです。あるいは全く使わずに横振りでスイングしてしまう方。
僕も片手バックハンドですが、トップスピンショットはかなり得意です。膝の曲げ伸ばしは僕がトップスピンを打つときもかなり大切にしている体の使い方です。
僕が上手くトップスピンを打てない方にどういうイメージで打つべきか、アドバイスを送るのが、「椅子に座ったような状態でテイクバックして、そこから立ち上がる瞬間にボールを打ってみてください」と良く言います。
このアドバイスを完璧に鵜呑みにしてしまうと恐らく「膝の曲げ伸ばし使い過ぎ現象」になってしまうのでほどほどにしたほうが良いとは思いますが、下半身の上手い使い方の導入としては良いかなと思います。
さらに回転量を上げるスピネーションというテクニック
ガスケ選手に限らず、トップスピン量が多いフェデラーなども片手のスピネーションという動きが非常に上手いです。このスピネーションという動きは回外運動とも呼ばれます。
この動きを簡単に再現すると
1.右手を肩の前に出して「前へ習え」のポーズをする。
2.右手を右側に捻り、手のひらを上に向ける
この動きを指します。ラケットをバックハンドセミウエスタンで握って行うと、ラケットが左から右にワイパーのようなスイングになるはず。フォアハンドのワイパースイング(プロネーションと呼び、ラケットヘッドが右から左へ動く)が分かれば、その動きは反対側の動きになります。
昔の指導法だと「打った後も手首をしっかり固めて面の向きを維持しなさい」とよく言われていましたが今は違います。トップスピンを上手く掛けるならばこのスピネーションという動きを使い、ラケットの先端が右方向を向いた状態でフィニッシュしましょう。
スポンサーリンク
まとめ
今回はガスケの片手バックハンドについて解説しました。
彼の強烈トップスピンを実現させるためには
✓高い位置にラケットをセットしたテイクバック
✓どんな打点でも膝の曲げ伸ばしを使う
✓スピネーションをしっかり使ってフィニッシュする
ことを心掛けてみて下さいね。また両手バックの方も下半身の使い方はぜひ参考になりますよ。
スポンサーリンク