片手バックハンドと両手バックハンド、どちらが優位性があるのか、という話題はいつの時代もよく話題に出てきます。
ここ10年くらいは両手バックハンドに優位性があると言われており、トッププロを見ても両手バックのほうが比率は高い傾向にありました。かろうじて近年片手バックが盛り返してきたかな?と思えなくもないですが、現状は片手バックがマイノリティということは間違いないでしょう。
でも、実際のところ片手バックはどのようなデメリットを持っているから、マイノリティであり、それを克服するにはどのような片手バックハンドを目指すべきなのでしょうか。
今回は片手バックハンドの「可能性」について考えてみました。片手バックハンドを挫折しそうな人に、少しでも励みになる記事が書けたら幸いです。
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Contents
片手バックハンド最大のデメリットは「高い打点」
もうお分かりかと思いますが、片手バックハンドは高い打点が両手よりも弱いです。なぜなら利き手と反対側の高い位置は方の構造上根本的に力が入りづらいため。
トップスピンテニス全盛期の今、このデメリットは少し痛いかもしれません。
ナダル選手がフェデラー、ワウリンカ、ガスケ、ディミトロフなど片手バックの名プレーヤーを得意としているのもこのため。両手バックハンドは左手のアシストがあるからカバーできます。
ただ、最近では弱点を把握した上で片手バックハンド特有のバリエーションという武器で対抗するような傾向にあるようです。
全豪のフラットドライブが活きたフェデラーや、そしてディミトロフなども上手く対処しつつあります。
関連記事:ディミトロフが見せた片手バックハンドの新しい可能性
片手バックの方も高い打点は痛いほどわかっているはず。トッププロが上手く対処するところも参考に(上手すぎるかもですが…)高い打点を克服しましょう。
逆に両手バックハンドにはないメリットとは?
片手バックにも2つの大きなメリットがあることを忘れてはなりません。
それは
✓両手よりも遥かにスイングスピードを上げやすい
✓似たようなフォームでスライスが打てる
ことです。この二つについて詳しく説明していきます。
両手よりも遥かにスイングスピードを上げやすい
まずスイングスピードについて。これは確実に片手打ちのほうが速くすることができます。言わずもがな、腕の自由度が全く違い、リーチがあるため、遠心力でスイングパワーを上げることができます。
両手打ちは反対にリーチが短い分、コンスタントに安定したボールが打てるのがメリット。これはこれでメリットになると思います。
つまり何が言いたいかというと、片手バックハンドは極めれば大砲になるポテンシャルを持っているということです。
片手バックで大切なのが打点。打点さえ一定の位置で捕らえられれば必ず良いボールが打てます。
片手バックを強くしたいなら最初は常に一定の打点で打つことを意識しましょう。
同じフォームでスライスを打てる
片手バックハンドのもう一つの利点は同じフォームからバリエーション豊かなショットを打てる点があります(厳密に言うとグリップを変えるので違いますが)
つまり相手にどんなボールが来るかを読ませない技術にすることができるのです。相手にボールを読ませなければそれだけミスを誘いだせるというわけです。
また、基本的に片手バックハンドは片手で打つ感覚が研ぎ澄まされやすいので、片手バックハンドの上達に付随してスライスやボレーも上手くなります。そういった意味でも片手バックハンドのほうがオールラウンダー向きであるということが言えます。
片手バックハンドだからこその強みを生かすのが大切
片手バックハンドの方が大切にしてほしいのが、片手バックハンドの特徴を充分に活かしたプレーをするべきです。
両手バックハンドは安定感に長け、トップスピンも少ない力で打ちやすいです。両手バックに対してバックハンドでトップスピン勝負だけをしているのではせっかくの片手バックの強みをなにも活かせません。
例えばバックハンドの打ち合いなら、スライスを頻繁に打って相手のリズムを封じたり、逆にしっかりベースライン後方で構えてワウリンカの大砲バックハンドのように思い切りの良い振り抜きをしたりすることで片手のアドバンテージは活かせると思います。
しっかりと自分の中で片手バックだからこそできることを頭の中に入れて常日頃からプレーをしていただければと思います。
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まとめ
今回は片手バックハンドの強みについて書きました。
要点は
✓スイングスピードが速いこと、似たフォームでスライスを打てるのがメリット
✓デメリットは高い打点だが、充分対応できる
✓片手バックはオールラウンダー向き
✓片手だからこそできることを常日頃から考えよう!
以上になります。あと何よりも片手バックハンドは見栄えが良いという特徴もあるので、しっかり自信を持って打てると相手を威圧できるかもしれませんね。(笑)
私も片手打ちですが、猛練習のおかげか頼りになる強い武器になりましたし、両手バックに変えようとは全く思いません。やっぱり片手から両手への移行を考えている人もそもそも今まで沢山練習してきたのか、練習量は充分だったのか、ということもしっかり考えてから移行したほうが良いでしょう。
片手は前腕のフィジカルは必要ですが、強い武器になる可能性は充分あります。諦めずに根気強く練習して頂ければと思います。
今日はこのへんで。それでは!
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