ロジャー・フェデラーのプレースタイル

photo by Marianne Bevis

言わずと知れた「テニス史上最高のプレーヤー」とも呼ばれるスイス、バーゼル出身のテニスプレーヤー。ビッグ4(フェデラー、ジョコビッチマレーナダル)と呼ばれるうちの一人。

グランドスラム優勝数は最多の19(全豪:5回、全仏:1回、全英:8回、全米:5回、2位はナダルの15回)で、生涯グランドスラム達成者。特にウィンブルドンに代表される芝生のコートでは絶対的な強さを誇っていたため、「芝の王者」とも呼ばれる。

2016年の後半から膝の手術のため、長期離脱をした(34歳)。2017年に復帰したところ、またたく間に全豪オープン、ウィンブルドンを制覇した。

35歳(2017年7月時点)となり、大ベテランとなった今でも輝きを放つ名プレーヤー。

スポンサーリンク

Contents

プレースタイル

ライジングショット、ネットプレーを駆使したテンポの速い攻撃型オールラウンダー。全てのショットの完成度が高く、プレースタイルそのものが芸術的との呼び声も高い。

ベースライン上でのプレー

ストロークはフォア、バックともにライジング(バウンドしてすぐ打つ打法)での速いペースが特徴。あまり下がって打たないため、他の選手と比較して、ラリーのテンポがものすごく速い。難しい処理も難なくライジングで返してしまうので相手プレーヤーは十分な時間が無く、ミスらされてしまう。難しいボール処理能力がとてもうまい。

フォアハンドはフェデラーの大きな武器で最高のフォアハンドとも称される。回転量もスピードも高いレベルにあり、速いテンポで攻撃的に打つ事ができる。

対してバックハンドは片手バックだが、こちらもライジング、トップスピン、スライスと本当に自由自在に打てる。特にスライスショットが格段に上手く、スライスショットが効くグラスコートでフェデラーが「芝の王者」と呼ばれるようになった一因でもある。

以前はフェデラーの数少ない弱点はバックハンドと言われていた。理由はナダルなどの強力なフォアハンドを持つプレーヤーにバックサイドを打たれると押されることがあったためだが、2017年にはナダルのヘビーショットを難なくライジングショットを駆使することで対応しつつある。

関連記事:フェデラーインディアンウェルズ優勝! バックハンドの進化について

ネットプレー

ネットプレーに関してもフェデラーは「神の領域」。ゴットハンドと呼ばれるそのタッチセンスはボレーで本領発揮する。

ネットに出るアプローチショットのキレがバツグンで、その後のボレーも滑らか。試合では積極的にネットを取り鮮やかにボレーで仕留めるのが見どころになるだろう。

サーブ、リターン

サーブに関して、実はプロテニスプレーヤーの中ではサーブが遅い部類に入る。しかし、彼の試合を見ていると「スピードはそこまで速くないのにどうしてポンポンエース決まってしまうんだろう…」と思うはず。実際スピードに反してエースはかなり多い。

それはサーブのコースが読みにくく、かつ抜群にコントロールが良いから。彼のサーブを見ていると、「サーブのスピードがそこまで無くても、逆さえつければエースは簡単に取れるんだよ」と教えてもらっているような気分になるほど、理にかなったサーブを打つ。

リターンもテンポが速いリターンが多く、素早く攻撃に移れるボールコントロールを持っている。また、相手のセカンドサーブを超ライジング(ハーフボレー)で返す奇襲戦法、SABR(セイバー、sneak attack by roger)を編み出した。

弱点

残念ながら、今現在のフェデラーの弱点はあまり無い。強いて挙げるならば、大ベテランゆえの体力的な問題と、やはりバックハンドかもしれない。

錦織圭やワウリンカ等の世界最高峰のバックハンドを持つプレーヤーならばバックの打ち合いで勝てるかもしれない。錦織との試合では壮絶なバックハンドの打ち合いに注目したい。

スポンサーリンク

プレーの見どころ

彼のプレーはテニスを今まで見たことがない人にも「これはすごすぎる!」と思えるプレーを見せてくれる。

✓テニスの教本に乗っているかの教科書のような美しいフォーム
✓恐ろしく速い高速ライジンクショットを使ったラリー展開
✓ゴットハンドから繰り出されるスーパーショットの数々

は彼にしか見れないプレーなので注目しよう!

スポンサーリンク

関連記事