スライスサーブの基本と打ち方のコツとは?速く打つ方法も!

photo by Kate

今日はスライスサーブについて書いていきます!

スライスサーブは、サーブの中でも比較的技術的に覚えやすく、ファーストサーブ、セカンドサーブどちらでも使える、一言でいえばオールマイティな超便利サーブです。

例えばゴルフでスライスというと右打ちの人が右に曲がっていく現象を指しますよね。テニスにおけるスライスサーブの特性は左に曲がっていく性質があり、さらに回転によってボールがサービスボックス内に落ちやすいという大きなメリットがあります。

また、バウンド後は低く、さらに左に曲がっていくため、リターナーに対して逃げるような軌道でボールが飛んでいきます。

スライス系サーブが非常に得意なサーバーといえば、名プレーヤーならマッケンロー、現役ならナダルやロペスとか、左利きはめちゃくちゃ得意としているサーブです。左利きだとアドサイドから右に逃げるサーブ打てるからですな。

スライスサーブはトッププロにおいても使われる大切なテクニックです!是非マスターしましょう。

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Contents

スライスサーブの強みを理解しよう!

スライスサーブはさっきも言った通り、特に左利きの人がアドサイドから打つととても攻撃的なショットになります。相手のバックに逃げるボールを打てるし、オープンコートも作れますからね。

もちろん右利きにとっても使いやすいサーブでデュースサイドからワイドに打ったり、アドサイドからセンターに打つことで相手に届きにくいサーブを打つことができます。

そのほかの使い方はデュースサイドからあえてセンターに打ったりすると曲がって相手のボディに食い込ませたりもできます。相手は打点が詰まるためチャンスボールが生まれやすくなります。ダブルスなんかだとポーチができるチャンスボールをつり出すためによく使うテクニックです。

さらに、スライスサーブにはまだまだ利点があります。それは楽な姿勢で打つことができるという大きなアドバンテージがあります!

スピンサーブは体軸を傾けて打たなければならず、強い全身の筋力がないと中途半端なサーブになりやすいです。そういった意味でも、大半のアマチュアプレーヤーはセカンドサーブにスピンサーブを打つよりもスライスサーブの方が良い場合も多いのです。

関連記事:セカンドサーブはスピンサーブという固定観念

スライスサーブは体の右側で打つサーブなので疲れにくく、再現性も高いサーブですから困ったときに役に立つ万能サーブといえます。

回転系サーブはスピン系サーブより先にまずスライスサーブからマスターしたほうが難易度が楽ですし、実戦でもかなり有効です。(入りやすいからね)まずはスライスサーブの打ち方を学んで安定したサーブを打てるようにしていきましょう!

スライスサーブを覚える前の注意点

スライスサーブを練習する前に注意すべきこととは?

スライスサーブを習得する前に前に気をつけて欲しいことがあります。ズバリ、このサーブを覚える前に、フラットサーブである程度サーブのスピードをつける感覚を養っておいたほうが良いです。なぜなら、フラットサーブはサーブにおいてとっても重要なる動きの一つであるプロネーションによるラケットの加速を学ぶのに適した技術だからです。

僕は(自分でいうのもあれですが)身長の割には結構速いサーブを打つことができます。というのもジュニア時代に沢山フラットサーブの練習をして、サーブにスピードをつけるトレーニングを沢山踏んだからだと思います。

関連記事:フラットサーブのスピードが出ない人はサーブが武器にならない

一方スライスサーブはプロネーションの意識がそこまでなくても打ててしまう技術なのでプロネーションによるスイングの加速感が分からなくなってしまう可能性があります。

これはあくまで持論なのですが、初心者はフラットサーブから学ぶことをオススメします。フラットで結構威力が出るようになったよ!っていう人はスライスサーブを学んでいきましょう!

スライスサーブのポイント

まず、スライスサーブを打つときは

トスアップの位置を変えることから始めてみましょう。

どこにあげるかというと、体の右側。そして前方向に上げてみてください。だいたい頭よりもボール3個ぐらい右側で大丈夫です。ティエムのスライスサーブを打つこの動画でもめいっぱいトスを右側に上げてボールの右側をこすってスライスサーブを打っています。

参考:You tube ティエムのスライスサーブ

そしてボールの右側を擦りながらサーブを打ってみましょう。そうするとボールに左回転がかかり、ボールが右側に曲がっていくはずです。

当て方のイメージは下を参照。真横ではなく斜め方向に打ち抜くのボールを厚く当てるポイント。そっちのほうがボールが落ちやすくなりますからね。8時から2時の方向にボールを当ててください。左側のイメージはいわゆるリンゴの皮むきサーブと呼ばれる、昔の打ち方です。ボールの周りを撫でるのではなく直線的に打ち抜くイメージがちゃんと飛ぶスライスサーブを打つコツです。


ちなみに、ストロークのスライスとサーブのスライスは全く別物です。ストロークのスライスはアンダースピンですけど、サーブはサイドスピンになります。

恐らく最初はサーブはまっすぐに飛ばずにかなりボールが左に切れ(これは正しくスライス回転が掛かっている証拠です)かつボールがネットを越えないことが多いでしょう。最初は特にスライス回転を掛けることに意識がいきますから。

ここからボールが入るように修正していきます。

✓ボールを厚く当ててボールを飛ばす(昔良く言われたリンゴの皮むきでなくボールをしっかり削るイメージ)
✓スタンスをクローズドスタンスにする(フェデラーのスタンスを参考にしてみてください)

サーブのスタンスについてはしっかり説明しておきます。

ネットに対して正対した状態だと左に曲がるので、クローズドスタンスで横向きを作ることでボールが左に飛んでもサービスボックスが入るようになります。

「え、そんな横向きのサーブを打っても良いの??」って疑問に思う方はフェデラーさんのサーブスローモーションを見てみましょう。フェデラーもサーブのインパクトの瞬間、完全に真正面を向かずにやや横向きで打ってるはずです。

フェデラーのサーブ。クローズで打つことでコースを隠し、ひねりをしっかり入れている。出展:Fuzzy Yellow Balls様

実はこの横向き気味サーブはツアーにおいてもかなりスタンダード。スライス、スピンを掛けやすいフォームですからね。フラット、スピン、スライスどんなボールを打つときもスタンスはクローズドスタンスがおすすめです。

プロネーションのタイミングで自由自在のスライスサーブを打とう

スライスサーブにおいても大切になってくるのがプロネーションによるスライス回転のコントロール。

スライス回転を強く掛けたいときはプロネーションする前に(面が斜めの時に)、スピード重視のフラットスライス系を打つときはプロネーションをして面がネットに正対する直前にボールを打ちましょう。

プロネーションする前にボールを当てるということはラケットが斜めになっているタイミングで当てるのでそれだけ薄く当たります。逆にフラットスライスを打つときはフラットサーブよりも完全にプロネーションする直前に打つようなイメージです。

参考になる動画。プロネーションの良しあしがサーブに直結する! 出展:3vitionテニスアドバイザー様

ちなみにプロネーションは上腕の円回内筋撓側手根屈筋を鍛えることで強く効かせることができます。1kgのダンベルを使ってトレーニングするのがおすすめです。やり方は超簡単。

プロネーションを鍛えるトレーニング
1. 椅子に二の腕を置き、ダンベルを持つ。力こぶの筋肉はリラックスさせる
2. そのまま腕を右回転、左回転にひねる。20回を3セット程度。(疲労感を感じたらOK)

しっかり振り切ってもサービスボックスに入る感覚を覚えよう

スライスサーブに限らず、サーブにおける最高型は振り切って回転とスピードを両立させたサーブ。スライスサーブは楽な姿勢で打つことができるため、しっかりスイングしてサーブを打つことができるはずです。最初は入れにいくような打ち方でも構いませんが、徐々に振り切ってもスライス回転を掛けることでサービスボックスに入れる感覚を養いましょう。スイングスピードを維持しつつ、あたりの厚さをコントロールし確実なサーブを目指しましょう。

攻撃的に打つなら打点の高さを意識して

スライスサーブは体の右側でサイドスピンを掛けるサーブですが、スピンサーブのように特別体軸を傾けたりする必要がないサーブです。またスライスサーブは基本的に低い打点でも打つ事ができます。しかし、より攻撃的にエースを取りに行くようなスライスサーブにするならば高い打点から打つ意識を大切にして下さい。

なんで高い打点が必要かというとただ単純に打ち下ろすためじゃありません。厳しい角度をつけ、エース級のサーブにするには高いところから打ち下ろす必要があるためです。サービスボックスの浅いエリアに切れてゆくサーブを目指しましょう。

✓トロフィーポジションで肩が下がらないようにする
✓ジャンプしながらサーブを打つ

この2点を意識しながらサーブを打てば高い打点は確保できますよ。

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まとめ

スライスサーブの基本的な打ち方、コツについて書きました。

ポイントは
✓最初はトスを右斜め前に上げてボールの右側を打ち抜く
✓スライスの回転量はプロネーションのタイミングで調整
✓慣れてきたら高い打点から打ってエースを取れるように

スライスサーブは比較的初心者にもイメージしやすいサーブですので恐らくちゃんと練習すれば問題なく打てるようなるはずです。

スライスサーブをとっかかりに、トップスライス、スピン系も覚えていきましょう!

それでは!

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