ボレーの基本やコツ、練習方法について

ボレーは相手のショットをダイレクトに返す技術を指します。

ボレー初心者にとっては最初は難しいショットに感じると思います。相手のボールをノーバウンドで打つのは難易度が高く、速いボールは怖かったりしますからね。また、ストロークは得意だけどボレーは苦手という方は結構います。(その逆はあまりいませんね)

ボレーは難しいと思われがちですが、ストロークよりもはるかに簡単で上達が早い技術です。なぜなら、ストロークはラケットワークが大きく、ブレが生じやすい一方、理想形のボレーは非常にシンプルですからね。

今回はボレーの基本をかいつまんで書きたいと思います。

最後までお付き合いして頂けたら幸いです。

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Contents

なぜボレーというショットが必要なの?

テニスでなぜボレーという技術が必要なのか簡単に説明したいと思います。

ボレーは端的に言うと相手のボールをダイレクトに返すことで相手の時間を奪い、ポイントを取る手段です。

どのような場面で使うかシングルスとダブルスで分けて説明します。

シングルスで使うシチュエーション

例えば

✓チャンスボールに対してアプローチを打ってネットに詰めてボレーで仕留める
✓サーブアンドボレーでネットにでてボレーで仕留める

こんな感じで使います。

ボレーが上手く打てないと最後のポイントの締めができないためポイントを取るために非常に苦労します。シングルスでストロークだけで押し切るのってかなり大変ですからね。

そういった意味でもボレーはボールの打つ数を少なくすることができるので余計な体力を使わないし、ゲーム内容が締まりますから結構重要な技術なんです。

ダブルスで使うシチュエーション

ダブルスだったら

✓チャンスボールをポーチで仕留める
✓前衛の時にストレートアタックされてボレーでブロックする

などなど。シングルスよりダブルスのほうがネットプレーが圧倒的に重要です。ダブルスにはポーチという特殊な技術がありますし、平行陣が主流ですからね。

関連記事:ポーチを成功させたいならボールを「ハエ」だと思え!
関連記事:ポーチに出るかは「相手の体勢」で決めろ!

ダブルスを主体としてプレーしたい方はボレーだけはしっかり上達しておきましょう。ボレーが上手いほうがダブルスは絶対楽しいですよ!

では次の章からボレーの技術解説に移ります。

ボレーの練習はラケットを持たず右手キャッチボールから

この項目はある程度、ボレー経験がある方は読み飛ばしてもらっても構いません。

初心者にとってボレーの関門は適切な位置にラケットをセットしてボールを当てることだと思います。

ノーバウンドのボールをラケットに当てるのは難しいはず。ラケットのスイートスポットの距離感もまだ把握していませんからね。

なのでまずは来たボールに対して手をセットする練習から始めることから始めましょう。つまりこれが右手キャッチボールになります。

関連記事:ボレーは「キャッチボールの感覚で!」のアドバイスについて考えてみた

その1、その2とあるので順番にやりましょう。

キャッチボール練習その1
・パートナーに下投げでふんわりしたボールを胸より上、体の左右に投げる
・右手でボールをキャッチ!

この練習はボールとの距離感を養う、目と脳のトレーニングです。投げられたボールに対して適切な位置に手をセットする、その感覚を養いましょう。

慣れてきたら次の練習です。

キャッチボール練習その2
・パートナーに下投げでふんわりしたボールを胸より上、体の左右に投げる
・右側なら左足、左側なら右足を出してキャッチ!

さっきのに足の動きを加えたバージョンです。

なぜ足の動きを加えたかというと、ボレーは体重移動を使ってボールを打つ技術だからです。この踏み込んでボールを打つ感覚はボレーではとても大切なので、まずはキャッチボールでイメージをつかみましょう。

ボレーのラケットの握りと腕の形(重要!)

では実際にラケットをもってボレーの基本を学んでいきましょう。

ボレーの握りはコンチネンタルグリップです。これだけは絶対に守りましょう。

軟式出身者はウエスタンで握ってボレーをしていたかと思いますが、硬式テニスではコンチネンタルグリップが基本です。

これはなぜかというと、硬式テニスは軟式よりトップスピンを多くかけるため、ローボレーを打つ機会が圧倒的に多いんです。軟式はベタ詰めメインですからウエスタンのハエタタキボレーが一番良いですが、硬式はそうもいきません。軟式出身者には辛いかもしれませんが、後々一生テニスをやるならば握りは絶対にコンチネンタルにしましょう。

次にラケットと腕の角度に注目。ボレーではラケットと角度は120°くらいを維持すること。これ大事です。つまり手首を曲げずにラケットを常に立てることを心がけましょう。
手首が曲がり、ラケットと腕が一直線になると簡単にボールの威力に負けて面がぶれますからね。

この意識はかなり大事なので動画も参照してください。

フェデラーのボレー動画です。ラケットと腕の角度がきっちりついているため面が全くぶれませんね。

実際にボールを打ってみよう

ではボレーの打ち方のコツについてです。キャッチボールの感覚と、フェデラーの動画のイメージを想像しながらやってみましょう!

以下ボレー手順です。

ボレーの打ち方手順
1.ラケットと腕の角度をきっちりつけた状態で体の前にラケットをセットして待機
2.相手がボールを打つ瞬間に必ずスプリットステップ!(反応が良くなります。)
3.フォアに来たら左足、バックなら右足を踏み込んでラケットにボールを当てる。振らずに体重移動で運ぶイメージ。

重要なポイントがあるので詳しく説明します。まずラケットのセットについての注意事項。

ボレーにはテイクバックというものがほぼありません。ストロークはしっかり体を捻ってラケットを構えますけど、ボレーは本当にボールの後ろにラケットをセットするだけでOK。よく昔言われてた「ボレーが横向きに打て!」も今では大嘘です。ほんの少しだけ体を捻ってラケットセットするだけですよ。

ラケットセットで、特に気を付けたいのは肘の位置です。肘が体の横、後ろになるとボレー成功率がかなり下がります。振り遅れの原因になりますからね。

次にボールの当て方について。

これもシンプルイズベストで腕とラケットの形を絶対変えずに面を返さずそのまま押し出すこと。押し出す距離はせいぜい20~30cmくらい。気持ちとしては10cmくらいで十分です。(ラケットは慣性で思ったよりもスイングしているため)

ボールを当てるときの面の向きは来たボールによりけりですが、基本はほぼフラット面のスライスを作りましょう。この面の向きはローボレー、ハイボレーで異なりますのでボールを沢山打って覚えたほうが速いと思いますよ!

バックボレーの面を感じるコツ

恐らく大抵の方はフォア、バックボレーを打ってると圧倒的にバックボレーのほうが難しいと感じるはずです。

テニスのバックハンドボレーは特殊で手の甲側でボールを打ちますからね。面の感覚が分かりづらく、初心者はボールが浮いてしまうことが多々あります。

バックボレーで面感覚を感じるポイントはボールを手の甲ではたくイメージを持ってください。コンチネンタルグリップで握れば手の甲とラケット面は必ずリンクしているはず。面感覚を養う練習の一環としてパートナーにボールを投げて貰ってボールを手の甲に当てる練習などをしてみると上手く面感覚を養えるはずですよ!

弱いボールに対しては必ず踏み込んで、強いボールは当てるだけ

ボレーでは踏み込むことによってボールに威力を出しますので弱いボールに対してはからなず踏み込んでボールを打ちましょう。まさに体全体でボールを運ぶイメージです。

では全てのボールに踏み込みなさい!というとそういうわけでもないんですね。

強いボールに対してはむしろ踏み込まず、ボールにペースを与えないほうが良いです。アウトしてしまいますからね。

このあたりのパワーコントロールがボレーの難しい所。この点は下記記事を参照してください。

関連記事:ボレー上達の秘訣は力加減を覚えること

ボレーのタッチ感はとにかく数をこなすことが大切なのでボレーアンドストロークを沢山やりましょう!

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まとめ

今回はボレーの基本、練習法について書きました。

要点としては

✓ボレーを覚えるには右手キャッチボールから始める
✓握りはコンチネンタルでラケットと腕の角度が重要
✓スイングはコンパクトに。体重移動でボールを打つ

ことを大切にして下さい。

ボレーはフィーリングやタッチ勝負ですので感覚さえ研ぎ澄ませば簡単に上達します。フェデラーのボレーを参考に沢山イメージトレーニングして苦手意識を取り払って上達を目指しましょう!

それでは!

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