photo by Kate
今回はチチパス選手について書きたいと思います!
チチパスはギリシャの新鋭で
「フェデラーにプレースタイルが似ている」と呼ばれるプレーヤーですね。まだ年齢が若く体力にものを言わせてストロークで勝負したくなりますが、ネットプレーをふんだんに織り交ぜてくる技術的な完成度が非常に高いプレーヤーです。
今回は彼のプレースタイルについて書いていきます。
ステファノス・チチパスのプレースタイルは?
薄い握りのフォア、片手バックハンドはフェデラーの憧れ?
チチパスがほかのプレーヤーと明確に違うのはフォアハンドの握りがかなり薄いことです。
いわゆるチチパスのフォアハンドストロークはストレートアームフォアハンドという打ち方。インパクトの時に脇を開けて腕を伸ばしながらヒッテングする打ち方です。このうち方は遠心力によってパワーが出やすい分、高い打点を打つのにはあまり向いていません。チチパスは身長が196センチオーバーなので問題ないですが、上背がない人はダブルベントフォアハンドがおすすめです。
テイクバックの初期段階はフェデラーに似ていますが、インパクトからフォローするにかけての面の動きがフェデラーと違いますね。
フェデラーは腰にラケットをフォロースルーすることが多いですが、チチパスは肩に向かってフォロースルーすることが多いです。それぞれの違いは
- 腰へフォロースルー・・・ラケットを巻き込むことで回転をかけやすい
- 肩へフォロースルー・・・ラケットを押し込めるためフラットが打ちやすい
です。もちろんケースによってフォロースルーは変えますが実際にチチパスのほうがフォアはフラットな印象があります。
また対して
バックハンドは非常にシンプルなスイングで握りはイースタングリップですね。無駄が一切ないスイングでまさに教科書通りのスイング、といった印象です。
ちなみにチチパスのラケットはWilson のBlade 98インチ、18×20のストリングスパターンのもの。Bladeは比較的打感が柔らかく、スピンもそこそこ掛かってくれる優等生ラケットです。
ガットはルキシロンの4Gですね。ハイブリットではなく縦と横どちらもポリエステルストリングとのこと。ストリングは53-55ポンド前後です。(ちなみに僕はこのストリング、あんまり合わなかったです…)
バックハンドが片手であること、グリップが薄いこともあるので比較的スライス系のショットはレベルが高いです。196cmという高身長であるのにもかかわらず、フットワークが良く、リカバリー力も高いです。
チャンスがあったら積極的にボレーに出ていくスタイル!
最近の男子テニスの潮流を見ると明らかにネットプレーを増やすプレーヤーが多くなったと感じています。やはりそれはディミトロフ、キリオスなどのネットプレーを器用にこなすプレーヤーが増え、そして若手のチチパス等が大活躍する影響も絶対にあると思います。
チチパスのネットプレーは非常に手堅く、一発で決めるボレーやダイビングボレーなど思いっきりの良いボレーが特徴です。ストロークが強く、かつボレーもそつがないのでチチパスは本当に穴がないプレーヤーだと思います。
チチパスは左右だけの動きだけでなく前後の動きも非常に多いプレーヤーです。テニスシューズはアディダスのADIZERO UBERSONIC 4とのこと。これまでにない軽量性と安定感がポイントとのこと。やはりボレーを沢山打ちたい人はシューズを軽いものを選ぶ傾向にあります。
フェデラーとのプレースタイル、違いは?
見ていて思うのはフェデラーよりも明らかに運動量が多いです。フェデラーも非常に速いフットワークを持っていますが、チチパスのほうが一生懸命動くイメージがあり、ダイビングボレーとかもバンバンやっていきます。
また、ストロークもフェデラーのほうが切り返すタイミングが早く、リスクをより取っている印象があります。対してチチパスはフェデラーと比較してラリーが長い傾向にあります。
チチパスもフェデラーが幼少期のアイドルでありながらインタビューではフェデラーのプレーを下記のように言っています。
”Roger is an exceptional talent. We all know that. He has a very difficult game style to copy.” (ロジャーは並外れたタレントだよ。みんな知っている。彼のプレースタイルをコピーするのは難しいよ。)
やっぱりトッププロでさえ、あのプレースタイルの真似をするのは不可能なんですね…
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チチパスのプレースタイルまとめ!
チチパスはフォアハンド、バックハンドの握りが薄く一見フェデラーのように見えますが、主な違いは
- ストロークはしっかりためて打つタイプ(実はクレーも強いです!)
- ボレーは非常に上手く、ダイビングボレーも打てる!
ですね!やはりフェデラーのような手首のリストを活かした鋭い切り返しをバンバン使うようなタイプではなく、ストロークは比較的基本に忠実なタイプですね。ただし、ベースラインにとどまらず積極的にネットプレーに出られるのは今までの若手プレーヤーとは明確に異なりますね。
チチパスは2020年のツアーファイナルや、マスターズもタイトルを持っています。なので次のステージはやはりグランドスラムのタイトルでしょう!!僕の予想は全米か全豪が最も近そうですが、一番得意なのはクレーとのことです。今後に期待しましょう!!
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