photo by Marianne Bevis
ドイツ、ハンブルグ出身のテニスプレーヤー。ニックネームは「サーシャ」。世界最高ランクは3位。ツアータイトルは7勝(うちマスターズ1000は1勝)。
プロデビュー年は2014年。まだ、若干20歳と若いのに関わらず「将来のNO.1プレーヤー」との呼び声が高いくらいに完成されたテニスをする超大型の新鋭テニスプレーヤー。
2015年にはすでにトップ100、2016年にはそうそうにツアータイトルを手にしており、さらには2017年にはBNLイタリア国際(クレー)で決勝では第2シードのノバク・ジョコビッチを破り、錦織ですら手に入れていないマスターズ1000のタイトルを貰っている。
今後錦織圭が復帰したときに、間違いなく強敵となって立ちはだかる要注意プレーヤーだ。
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プレースタイル
高い長身と、長い手足を生かして、強烈なストローク力で相手を押していく、攻撃的なベースライナー。とにかくストロークの回転量、スピードが高い次元でまとまっていて、攻撃も守備もすることができる。また、長身を生かしたサーブも、最近より攻撃的になっている。
ストローク
ストロークは膝の使い方が特に上手く、低いボールに対してはしっかりと膝を曲げ、高いボールに対しては屈伸を生かしてよりボールを攻撃的に打つことができる。
フォアハンドは握りがセミウエスタンとやや厚く、プロネーションの使い方が非常に上手い。プロネーションをしっかり生かしてトップスピンを強くかけていくことができる。バックハンドも基本に忠実でスピードボールも打つ事ができる。特に膝をしっかり曲げて打つのはバックハンド側なのでぜひ真似してほしい。
ズベレフが他の選手と比較して最も長けているのがクロス方向へのボールの質がフォアハンドバックハンド共にものすごく高い点。ズベレフが安定してポイントを取ることができる理由はクロスラリーが最強だからだと思う。
ボレー
ストローク面は最強なサーシャだが、たいしてまだボレーは完成されていないことが多い。
ボレーは基本的な長いボールのボレー、アングルボレーを打つが、リスクの高いドロップ系のボレーはあまり使わない。アプローチからのボレーの流れは大抵の場合、しっかりとストロークが体勢を崩してから、とどめに使うことが多く、ボレー頼みで無理やりネットに出ることが非常に少ない。
今後、サーブ&ボレーや意表を突くようなアプローチボレーが使えるようになると更に強くなって手に負えないかもしれない。
サーブ
サーブはデビュー当初はそこまで強くなかったが、年々サーブ力を強化しているおかげが驚異的な武器の一つとなっている。
ズベレフのサーブは腰の突き出しが少し大きく、やや腰回りに負荷がかかりやすいフォームをしているが、それ以外は膝の使い方、プロネーションの仕方等はとても参考になる。
参考:ズベレフのサーブ練習動画
弱点
ベースライン上ではクロスラリーが強く、198cmと大台ながらフットワークもとても機敏であまり弱点がないように感じるが、実はドロップ系のショットや前後の揺さぶりに対する処理はカンペキにできていないことが多いため、そこに付け入るスキがありそう。
錦織選手も得意のライジングショットでしっかりと展開を先に作ることができれば、ドロップショットを打てるタイミングは充分にあるように感じる。
また、メンタリティがまだ完成されていない部分もあり、しばしば癇癪を起してラケットを折ってしまうこともあるので、上手く、ベースラインでプレーさせずにイライラさせるようなプレーが必要かもしれない。
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プレーの見どころ
アレクサンダー・ズベレフは若さが醸し出す勢いと、完成されたテニスを見せてくれる「次期王者」と言っても過言ではないプレーヤー。
ズベレフの試合を見るときは
✓目も冴えるようなストロークのクロスショット
✓高身長とは思えないベースラインでの素早いフットワーク
✓若手らしい気合いの入ったプレー
に注目て試合に観戦しよう!
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