photo by Marianne Bevis
韓国出身のプロテニスプレーヤー。右利き両手バックハンドで世界ランキング最高位は29位。プロ転向は2014年と若干21歳の新鋭。
主な戦績としては2017年のNEXTGUNATPツアーファイナルでの優勝がある。(21歳以下のランキング上位7名とワイルドカード1名で優勝を争う)2018年の全豪オープンでは、同世代のA.ズべレフ、全豪オープンと非常に相性が良いジョコビッチなど、数々の強豪を破り、ベスト4まで行き着いた。
錦織圭と共にアジアテニス界を是非盛り上げて欲しい今年大注目のプレーヤー。
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プレースタイル
正確で安定したストローク力とコートカバー力を武器にベースラインでポイントを取るベースラインプレーヤー。「幼いころはジョコビッチのプレーをコピーしていた」と公言するほど、ジョコビッチにプレースタイルが似ている。またメンタリティが非常に安定しておりストローク力の安定感以上にゲームが安定している。
ストローク
チョン・ヒョン選手の試合を見てみるとストローク戦は盤石のプレー。しつこく返すスキルも高く、甘いボールはきっちりコーナーに決まる。厳しいアプローチを打って最終的にはネットでもポイントを取ることができる。本人曰く、得意なショットはバックハンドでハードコートなのでその点もジョコビッチを彷彿させる。
チョンヒョンの試合を見て思うのが、その足腰の強さ。とにかく太ももに筋肉がしっかりついており、全然軸がずれない。また、ジョコビッチのようなスライディングフットワークをハードコートでも使うのでコートカバー力も高い。
ボレー
チョン・ヒョン選手は基本的にはストロークで相手にミスされるか、あるいは甘いボールをきっちりエースで締めるかのどちらがだが、最近ではネットプレーにも力を入れているらしい。
確かに以前見た時はそこまでネットに出る印象はなかったが、活躍した2018年の全豪オープンでは少しずつネットプレーでの速い攻めが増えている。今後、さらにテンポの速い攻めができるようになると、芝や全米オープンなどの速いサーフェスでも勝率が上がって来そう。
サーブ・リターン
サーブは基本的には体を開かずにトップスライス系のサーブを打つ事が多い。
身長は188cmと結構大きいのだが、サーブ自体はそこまで速くない。エースになるのはデュースサイドからのワイドか、アドサイドからのセンターとスライス系のサーブが多い。
恐らく、身長からももっと速いサーブが打てると思うが、チョンヒョンはストロークが主体であるため、なるべくファーストサーブの確率を上げてラリー戦に持ち越し、リズムを作りたいと思っているのかもしれない。ただ、サーブの回転が比較的素直なトップスライスなのでそこは改善の余地がある。
対してリターンのスタッツが結構高く、セカンドサーブのポイント獲得率は53%(フェデラーでも51%)。これは守備型の選手に多いパターンでチョン・ヒョン選手のディフェンス力が優れていることを証明している。
弱点
チョン・ヒョンはとにかく手堅いストローク力で取りこぼしが少なく、安定して勝てるタイプ。一方でこのタイプは番狂わせが起こりにくく(とはいってもジョコビッチに勝っているけど…)、攻撃力の高いプレーヤーには勝てにくい傾向にある。
また、全てのショットの中でも一撃で決められるショットを持っていない、あるいは打たないのでポイントが長くなり易く消耗戦になるとトーナメントでは不利になる可能性がある。今後は本人も取り組んでいるネットプレーが増えて、サーブ力が上がってショートポイントが増えれば更に強くなりそう。
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プレーの見どころ
チョンヒョンはプレーが粘り強く、ラリー戦が見れるのも魅力的なところ。観戦するときは
✓ベースラインで攻撃的なボールを返し続けるフットワークやメンタル
✓ストローク戦で見せる精度の良いストローク
に注目して観戦しよう!
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