テニス フォームにこだわりすぎる人は上達しない

テニスではラケットを効率よく加速させるために

キレイなフォームを身につけることはとても大切だと思います。

テニスは試合中に様々ななショットを何回、何百回と同じショットを打ちます。効率の良くスイングスピードを上げて強いボールを打つ事ができれば、それだけ疲れずに安定したボールが打てますし、長時間の試合でも苦としないでしょう。

但し、ある中級者くらいのレベルにおいてある一定の割合でいるのがやたらフォームにこだわっていて一向に上達しないタイプ。あなたの周りにも「きれいなフォームで良いボールは打てるけど一向に安定感が出ない人」っていると思います。(ひょっとしたらこの記事を読んでいるあなたにも少し心当たりがあるかもしれません)

こういうタイプはテニススクールを毎週休まず通い、しっかり基礎から学ぶ、いわゆる「生真面目タイプ」に多いです。また、伸びないジュニアもこういうタイプが多いのです。

では一体この方たちは何か悪いのでしょうか?僕は「ある意識」が欠落していることだと思います。

今回はテニスというスポーツの本質を確認した後、テニスに対してどのように向き合うべきかについて書きたいと思います。「打ち方はキレイだけと試合は強くない人」から脱却するために参考になる記事を書きたいと思います。最後までお付き合いいただければ幸いです。

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Contents

テニスはオープンスキル?クローズドスキル?

スポーツにおける性質を示すオープンスキルとクローズドスキルについて知っていますか?

知らない方もいらっしゃると思うのでまずは語句の説明から。

オープンスキル・・・外的要因に左右され、不安定な環境の元で行う
クローズドスキル・・・外的要因が少なく、ある一定の環境の元で行う

オープンスキルの代表格はサッカー、野球、ボクシング等。相手が存在し、絶えず相手に対応して競技を行います。

クローズドスキルの代表格はボウリング、弓道、陸上など。外的要因が少なく自分との戦いがメインになります。

ではテニスにおいてはどうでしょうか??テニスの大半はオープンスキルです。理由は対戦相手がいるからですね。ただし、サーブのみは自分のペースで打つショットなのでクローズドスキルです。

このことからテニスというスポーツの本質は「相手に上手く対応し、得点を奪うスポーツ」であるということ。相手ありきのスポーツだということをまず再確認しておきましょう。

オープンスキルが求められるスポーツで「自分のフォーム」にこだわっていたら強くなれるはずがない

では本題です。オープンスキルが求めれるテニスでフォームばかりこだわる人というのはどういうことかというと

対戦相手そっちのけで自分の内面を高める意識しかない人です。つまり、先ほどの話で言い換えるならばクローズドスキルばかりを求める人です。

対戦相手が10人いれば、10人が全く違うボールを打ってきます。またボールの軌道は風でも変わるし、イレギュラーバウンドもします。対応力が求められるスポーツであるテニスの環境下でボールを注視せず、自分の理想のスイングばかりを求めていて上手くなるはずがありません。

テニスで大切なのは様々な球種を経験することで予測能力を磨き、安定してボールが返せるようになること。「ある程度」キレイなフォームを作ることは大切ですが、沢山のボールを打ってボール勘を養うことがより大切な事だと思います。

スイングフォームに関するシンプルな考え方

テニスはスイングフォームが「ある程度」は大事、だけどこだわりすぎるとフォームばかりに気を取られてしまう…そこがテニスにおいて難しいポイント。手首をこうやって使えばスピンがかかるとか、肩甲骨がどうだとか細かいことにこだわりすぎると余計にスイングが乱れる経験は誰しもがあるはず。

ではスイングフォームをどのくらい矯正すべきかについては僕はあるシンプルな考え方を推奨しています。それは

「3時間ぶっ通しでテニスしても崩れないフォーム」を作ることです。3時間とはあくまで目安なので自分が出る試合のルールに乗っ取って最適な時間を決めれば良いと思います。要は想定外の長時間の試合になっても疲れないフォームを目指せばそれは間違いないです。

「それって結構難しいんじゃないの…」って思うかもしれません。が、実は最も簡単な方法があります。それは

体力を使う振り回し練習を通じてフォームを作りあげれば良いのです。

振り回し練習の意外なメリットは効率よくパワーを伝える洗練されたスイングになること。なぜなら疲れている中、ボールを上手く飛ばすためには少ない力でラケットを走らせる必要があるからです。ヘトヘトになるまで練習したときにはじめて自分のスイングのダメな部分というのが浮き彫りになるはずです。

そしてそういう練習をしているとテニスはフォームよりもフットワーク、ボールコントロールのほうが大切だと思い知るはず。(実際にそうだと思います。)辛いかもしれませんが、まずは「フォームはこうでなければならない」という固定観念を払拭して長時間の試合を想定した上でフォームを作り上げること強者の第一歩だと思います。

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まとめ

今回はテニスでフォームばかり気にする人の悪い部分を指摘し、改善する提案をしました。

要点は

✓テニスには対戦相手がいる。フォームよりも様々な相手に対応することが一番大事
✓フォームは「ある程度」は重要だが、位置づけとしては最重要じゃない
✓テニスのフォームはボールを強く打つ事よりも長期間打っても疲れないことを意識して修正する
✓振り回し練習などの疲れた状況で練習すれば「本当に必要なフォーム」が理解できる

になります。フォームに関してはあまり頭を固く考えすぎず、ある程度幅を持っているものと考えましょう。

サーブに関してはクローズドスキルになるので他の技術と比較したらフォームをより気にして良いかもしれませんね。ただし、この場合も一発の威力を求めるのでなく、コンスタントに良いサーブを打てるフォームを模索するようにして下さいね!

今日はこのへんで。それでは!

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