スピンサーブの打ち方の基本、コツをはじめから丁寧に。

スピンサーブは

打ち方そのものが難しく、上手く打つためにはとても時間がかかる技術です。その難しさからいわば上級者としての登竜門なショットでもあります。

上級者のスピンサーブは受けたことはある人は分かるかと思いますが、セカンドサーブになってもしっかり振り切り、頭近くまで跳ねるサーブが打てたらサービスキープがどんなに楽な事でしょう。

実は私もスピンサーブはかなり得意なサーブなので、スピンサーブに関して修得するためのノウハウはかなりあります。

ただ…恥ずかしながら私はそこまでテニスの才能がないので本当に使えるスピンサーブ(=威力と安定感をある程度両立したサーブ)になるのに5年近くかかりました。この記事を読んでいる方はそこまでかかる方はまずいないと思いますが、そういう人もいるということを念頭に置いて頂ければと思います。

今回は「スピンサーブが分からない!でも打ってみたい!」という方にもなるべく最短で覚えられるように基礎的な部分から書きたいと思います。

是非お付き合い頂ければと思います。

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Contents

スピンサーブが難しい理由とは

まず簡単になぜ難しいのかを簡単に説明させてください。これは主に2点あって

✓スピンサーブに対して正しいイメージを持てていない
✓体を傾けて打つためフィジカルが必要

です。

残念ながらこの記事を読んで改善できるのは正しいイメージを作ることだけです。(サーブに必要な筋力トレーニングについては別途書きます)

まずはスピンサーブの動き、ボールの回転イメージを正しく持つ事から始めましょう。これをやるかやらないかで全く今後の成長は変わってきますよ!

スピンサーブの回転イメージとイメージトレーニング

というわけで早速スピンサーブのイメトレを始めましょう。

まずわかっていただきたいのが「スピンサーブの正しい回転」です。これに関してはこちらの記事にも書きましたが

関連記事:スピンサーブを逆跳ねさせたいなら「正しい回転」を学ぼう

簡単に言うと下記のイメージを持ってください。(詳細は関連記事参照)

簡単に言うとスピンサーブの回転は回転軸がねじれたジャイロ系の回転。初心者は純粋なトップスピンと勘違いしているのでご注意下さい。

ではこの回転をイメージしながら実際のスピンサーブを見ていきましょう。(2:40から実際にスピンサーブを打ちます)

Feel Tennis Instruction様提供動画

見て欲しいポイント
✓トスアップの位置
✓ラケットはどう当てて回転を掛けているか
✓ラケットの振り抜き方(左から右)や体の閉じ具合

この動画を見て回転イメージとリンクできましたか?上手くイメージできたら御の字。恐らくこれから書くアドバイスもしっかり頭の中に入ってくるはずですよ!!

グリップやスタンス、トスアップについて

では具体的にスピンサーブに関するアドバイスを書いていきます。

途中少しでもアドバイスの言ってる意味が分からなくなったら動画でイメージを作り直してくださいね。

グリップはコンチネンタルよりもバックハンドイースタンがおススメ

実はスピン回転が掛かりやすいのはコンチネンタルじゃなくバックハンドイースタン。つまり少しだけバック側に厚く握りましょう。

これはなぜかというとバックハンドイースタンに握ることによって面が伏せ気味になります。その結果ボールを上側を叩きやすくなりジャイロボールを打てるようになるのです。まずスピンサーブのコツをつかむためにも握りを変えることをお勧めします。

クローズドスタンスで構える体は閉じ気味を意識

ジャイロ回転を掛けるためのスイングイメージは左から右方向に振り抜く必要がある、というのは先ほどのイメージトレーニングで把握していると思います。

左から右に振り抜くためには体を開かずに打つ事が大切です。そのためにはまず、構えた時のスタンスをクローズドスタンス(体の前に左足を出し、右足は後ろ)にしましょう。丁度、相手に背中を見せるように構えると上手くクローズドスタンスに構えられるはずです。

トスアップはスライス系よりも左側。頭上あたりがベスト

次にトスアップについて。よく言われるのが「頭の後ろ側に上げなさい!」というアドバイス。ではどれくらい後ろに上げるのかというと、頭上あたりに上げるのがベストだと思います。

実際逆跳ねレベルまで到達させるにはさらに後ろに上げるのですが、後ろに上げすぎると体幹に負担が掛かり上手くスイングスピードを上げることができないと思います。なので最初は頭の上くらいにとどめておきましょう。

ではここで一つの質問。なぜトスアップを頭上に上げる必要があるのかを考えていきましょう。

答えはというと「体を傾けてラケットのスイング軌道を下から上にする」ためです。試しにトスを上げてみればわかると思いますが、右肩が上がることによってラケットが下から上に振り上げやすくなるはずですよ。

但し体軸の傾け方にはひとつの注意があります。それは腰を反るのではなく膝を曲げて傾けること。ここを間違えないようにしましょう。

腰を反るような打ち方は腰回りの筋肉を傷めます。腰に負担はかけないように上体は一直線で膝を曲げて体軸を傾かせましょう!

スイングにおける重要なポイント

体をしっかり閉じて左下から右上にスイングするイメージで

トスアップで体を傾け、体を閉じたままラケットをスイングしましょう。体の開きを押さえればフィニッシュは右方向に流れていくはずです。逆に体を開くとスライス系の回転が掛かってしまいます。(どうしてもスライスになる人は体を閉じる意識が低い)

動画でもかなり意図的に体を閉じていますがこの体の回転を遅らせることがスピンサーブを打つ一つのポイントになります。

リラックススイングで自然にラケットダウンさせよう

あと、ラケットをしっかり下から上にスイングするための重要なテクニックが打つ前のラケットダウンです。

このイメージがしづらい方はいらっしゃると思いますのでまた動画を使わせて頂きます。

みんラボ様提供動画(4:12からスピンサーブを打ちます。内容そのものも素晴らしい内容ですので是非ご覧ください。)

打つ前の一瞬に注目。しっかりラケットヘッドが落ちて、地面に向く瞬間があります。この動作はラケットを下から入れるための動作でスピン系サーブは特に大切になります。力まず、リラックスして背中をかくようにラケットダウンしましょう!

肘を高く上げたままプロネーションで加速させよう

スピンサーブでボールを打つときに効果的に回転を掛けるテクニックが肘を高く上げたままプロネーションする技術。過去ではサンプラスをはじめ、ジョコビッチ、チリッチ、フェレール選手なども採用しているサーブの打ち方です。

この打ち方の最大のメリットは体の開きを押さえつつラケットを加速できるところにあります。リラックスしながらしっかりプロネーションを行いラケット面が外側を向くようにフィニッシュしてくださいね。

膝の曲げ伸ばしは使ったほうが良いの?

最後に膝の曲げ伸ばしについて。スピンサーブで膝の曲げ伸ばしを使うのは威力を出すのにとっても大切です。大切なんですが…

私の個人的な意見ですが、最初はそこまで一生懸命使うべきではないと思います。理由についてはこちらにも書きましたが、

関連記事:スピンサーブにおける膝の曲げ伸ばしの注意点
簡単に言うと膝の曲げ伸ばしは最もパワーが出せるんですが、再現性が悪い欠点があります。なのでスピンサーブの正しいボールの当て方などの基礎ができていないうちはほどほどにしておくのがおススメです。

回転を沢山掛けようと一生懸命下半身を使っている人は多いので、少しずつ段階を踏んでレベルアップしましょう!

関連記事:セカンドサーブを振り切るのは少しずつレベルアップさせる意識が大切

スピンサーブマスターとは?

結構前から出ていますがスピンサーブマスターなるスピンサーブを練習するためも手首を固定する装置が販売されています。


以下紹介動画です。

これは僕がスピンサーブでバックハンドイースタンをお勧めする理由にリンクするのですが、要は手首をクの字に固定することでラケットが下から出るように強制的にさせる効果があります。ただ、これは実際にグリップをバックハンドイースタンにすることでクの字が自然とできるはずです。
スピンサーブの感覚がわからない人にとっての導入として使う程度かなぁというのが僕の感想です。

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まとめ

今回はスピンサーブについて書きました。

スピンサーブの最短上達法は

正しい回転を知り上手い人の動きを見て動きのイメージをつかむこと

です。意外と正しい動きを分かっている人が少ないので。理論とイメージトレーニングを両立させましょう。

技術的なチェックポイントは

✓クローズドスタンスでバックハンドイースタンが打ちやすい
✓トスアップは頭上で、膝を曲げて体を傾ける
✓体を閉じて左下から右上に振り上げる
✓フィニッシュは右ひじを上げると回転量アップ!

以上です。

ここでは基本的な事をお話ししましたが、さらにスピンサーブを跳ねさせるテクニックは沢山あります。

当サイトにはスピンサーブに関して沢山書いておりますので是非、ご参考下さい!

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