あなたのストロークは重いボールと言われたことはありますか?
重い球は受ける側にとっても非常にボールコントロールがしづらく、打ちにくいボール。
重い球を打ち続けることができることができればあなたはラリー戦で常に主導権を握ることができるでしょう。
実際、上級者と打ってみるとこの人のボール重いなぁと感じることはたたあるはず。
トッププロで言うとかつてのフェデラーのフォアハンドやナダルの高次元のスピンが掛かったフオアハンドは見てて「かなり重そうだな、、」って思います。
トッププロでさえ彼らのボールには非常に苦労していて簡単にミスを誘い出していましたからね。
対してトッププロの中でも軽いボールと言われていたプレーヤーがいます。それは実はM.シャラポワでした。
同じボールを打っているのになぜ、軽いボールと重いボールと感じてしまうのでしょうか?
今回は重いボールの真相とそれを打つためのストロークをおける注意点についてまとめました。
重いボールの本質を理解して今後の自分の練習に役立てば、と思います。
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Contents
そもそもなぜ重いと感じるのか?
まずボールが重いと感じる要因についてです。
端的にいうと
スピード、回転、深さを両立したボールになります。いわゆるライン際でくぐっとおちてくるエッグボールというやつがこれらの条件を満たしているショットになります。
このようなボールはボールの軌道の予測がし辛く、受け手が受けると打点がずらされたり、スイートスポットでボールを打てなくなったり、あるいは適切な運動連鎖でボールを打つことができなくなります。
その結果ボールが重いと感じるのですね。
シャラポワのボールはなぜ軽いのか、というと回転量が少ないから。高い打点からフラットショットを多用し、速いボールを打っていました。一方、フラット系のボールはバウンド後大きな変化がないため、対応されやすかったんですね。
それでもシャラポワが勝ち続けた理由はコーナーに打つ精度がものすごく高いから。これも一つのプレースタイルの形なんですね。
重いボールを打つためにはまず回転とスピードを両立させよう
では実際に重いボールを打つためにはどんなことを意識すれば良いのかというと
まずは回転とスピードを両立させたボールを打ちましょう。
回転を両立させるにはあたりの厚さが必須。つまり速いスイングスピードでボールを潰していく感覚が必須です。
スイングスピードを上げる為には体全体を使ったスイングが必須です。
関連記事:ストローク 手打ちを防ぐチェックポイント3つ
関連記事:フォアハンドの手打ち矯正をはじめから丁寧に。
以下、簡単にチェックポイントをまとめてみました。
フォアハンド
基本的に、一番大切なのはフォロースルーでしっかりと前に振り抜く意識。
フェデラーの真似事で腰にすぐ腕を畳んでしまうフォロースルーは要注意。初心者がまねすると回転だけが掛かったスカスカボールになります。
ワイパースイングでスイングスピードを出すことにこだわらず、しっかりと前方にラケットを運ぶことを必ず意識して下さい。
これのお手本となる素晴らしいフォアハンドを持ったプレーヤーがいます。それがジョコビッチのフォアハンドです。
ジョコビッチのフォアハンドが優れている点は回転運動の強さと、フォロースルーの位置。
体を強く捻る点と肩口にラケットをフォロースルーする動きは、昔の古き良きストロークの後ろから前の概念と現代ストロークの体回転運動を両立させたハイブリッドなストロークです。
ぜひ参考にしましょう。
参考動画:Essential Tennis様提供動画
両手バックハンド
両手バックハンドの場合、リーチが短い分、体の回転運動を使う事が必須になります。
しっかりと体を捻ってテイクバックのときに自分のあごが右肩に乗るようにしてください。
両手バックは大きなテイクバックはそもそも取り辛いため、体の捻りでパワーを生みます。
まだボールを打つときは左でボールを押し込む感覚を大切にしましょう。両手バックは左手主導の感覚が大切ですよ。
片手バックハンド
片手バックの方はリーチが長い分、ラケットの重みを活かしたダイナミックなフォロースルーをするのが重いボールを打つ秘訣です。
かつて、良しとされていたバックハンドのスイングは体を閉じた前後のスイングでした。しかし、フェデラー、ワウリンカをはじめとする現代の片手バックハンドの名手はフォロースルーで体を開き、ラケットを加速させています。
この体をあえて開くくらいの横ぶりに近いスイングにするのが強いバックハンドを打つ秘訣。
注意点としてはインパクトの瞬間だけは体を止めてラケットを走らせること。フォアハンド、バックハンドでも共通ですが、インパクトの前後は体の回転運動を止めるのがスイングスピードを速くするコツですよ。
回転とスピードが両立できたら、ラリー練習で深さをコントロールしよう
当たりの厚いストロークを打てるようになると、多少浅くてもあまり攻撃されなくなります。バウンド後の伸びが大きいですからね。
しかし、ここから更に上を目指すためにはボールの深さが大切になってきます。
そこでラケットの振り切りをしっかり行った上でベースライン上に落ちるようなストロークを目指しましょう。
練習法としては例えばラリー練習でサービスラインより手前に落ちた場合はラリーを止める等をすればおのずと深いストロークが身につくはずです。普段の練習から浅いボールを打ってはいけないというプレッシャーを掛けたう上で練習することも心掛けてください。
重いボールを打ちにくいラケットもある
最後に一つだけ注意して頂きたい点があります。それはテニスラケットとガットについてです。根本的に重いボールを打ち辛いラケットというものがあるので注意してください。
それは
×フレーム厚が厚くフェースサイズが広い(いわゆる初心者向けのデカラケ)
×ガットのストリングパターンが荒め
×ナイロンガットで飛びが非常に良いもの
特に注意すべきなのは、デカラケです。大体110インチくらいのもの。初心者向けラケットは反発力が非常に大きいため、スイングスピードが速い人はホームランになってしまいます。ラケットのインチは100インチくらい重さは300g付近のいわゆる黄金スペックと呼ばれる付近のラケットを選んでくださいね。
あと、ストリングスパターンがかなり荒いスピン重視のモデルやナイロンガット系も反発が強い可能性があるので重いボールが打ちづらいかもしれません。この点はガットの種類やポンドを上げることで反発力を抑え気味にするとボールが潰せるストロークになりますよ!
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まとめ
今回は重いと感じるボールを打つ秘訣について書きました。
要点は
✓重いボールとはスピード、回転、深さ全てが高次元にあるボールのこと
✓必要なのはスイングスピードと厚い当たり
✓重いボールを打つ為には全身でストロークを打つことが大切
✓まずは回転とスピードを両立したボールを目指すこと
重いボールを打つのはコツがあるというよりもとにかく沢山ストローク練習をして自分のスイングスピードをあげつつ、当たりの厚いストロークを上手くボールコントロールするのが大切です。しっかりとボールの後ろから入り、適切な位置でテイクバックしパワーを溜める。そしてタイミングよく開放してスイングを加速し、ボールを削るように当てましょう。
まずは普段の練習からしっかりと振り切ることを大切にしましょう。
それでは!
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