photo by Marianne Bevis
言わずと知れた日本のエース。その実力は国境も超え、今ではプロテニス史上最高のアジア人プレーヤー。
世界ランクは最高4位。ツアー優勝は11勝、2014年全米オープン準優勝者、さらには2016年リオデジャネイロオリンピックの銅メダルとアジアテニス界の記録を全て塗り替えてきたプレーヤー。
まだ、グランドスラムやマスターズ1000のタイトルは無いが、まだまだこれからの活躍を是が非でも期待したいプレーヤーだ。
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プレースタイル
ベースライン上で下がらず、ライジングショットでテンポ良く攻めつつ、要所要所でネットも使うオールラウンダー。ベースライン上のストロークだけでなく、ドロップショットやサーブ&ボレーを駆使した頭脳プレーも得意。
様々な状況でのショットチョイス、センスが素晴らしく、各トッププロからは「最高のショットメーカー」とも言われている。
ストローク
錦織の特徴は何といっても高速で切り返すライジングショット。マイケルチャンがコーチについてからプレーのテンポが格段に速くなり、相手に時間を与えないテニスになった。ライジングテニスは相手のボールの威力を利用して打つ事ができるので体格的にパワー不足を補ってくれる。
ただ、ライジングショット自体は誰もが真似できないとても難しいショット。このような超高速テニスは錦織かあるいはフェデラーくらいしかできないだろう。
フォアハンドはグリップが厚く、ライジングだけでなく回転量が多いショットや、高い打点での攻撃的なショットを可能にしている。
またチャンスボールをジャンプしながら、フォアハンドジャックナイフで打つ通称「エア・ケイ」と呼ばれるショットを打つ。もとはジュニア時代身長が低い時、高い打点を攻撃的に打つために編み出された技らしい。試合でエア・ケイが出ると観客が大いに湧き上がる。
対して、両手バックハンドは錦織の代名詞と言っても過言では無い最高のショット。特に速いタイミングからのダウンザライン(ストレートショット)を得意としており、試合ではキレイにラインに乗ってくる。
ネットプレー
錦織はネットプレーもふんだんに使ってくる。戦術の一つとしてサーブ&ボレーを使うが、サーブの威力はそこまでないものの、ファーストボレーがとても上手い。また、反応スピードもかなり速いのでネットで鋭いパッシングショットが打たれても素早い反応でポイントを取れることも多い。
ただ、スマッシュが一発で決まらなかったり、ミスになることがたまにあるので、ひょっとしたら改善の余地があるのかもしれない。
サーブ、リターン
サーブに関しては残念ながら錦織の弱点と言われている。
最大の理由はサーブのスピード。トッププロが平均200km程度のファーストサーブを打つが、錦織は170~180kmくらいで留まっていることが多い。プレースメント自体は非常に上手いものがあるものの、サーブでのフリーポイントの少なさが余計な体力を使い、試合の長時間化、そして肉体のダメージを招いている。
錦織もサーブについてはラケットの改良を経てスピードアップを図っているが、引き続きサーブの改良は必要になるだろう。
一方でリターンのスキルは非常に突出していて、ファーストサーブを何とか返す能力も、セカンドを叩く能力も非常に高く、更にはリターンの読みもいい。錦織はサーブの弱点をリターンゲームでしっかり補っている。
弱点
錦織はベースライン上のストロークならば、大抵のプレーヤーに対してもゲームを支配できる。一方でサーブの威力がやや乏しいのでセカンドサーブをしっかり叩かれてしまうと厳しい展開になることが多い。
また、最近では集中力のバラツキが気になる。良い時は誰も手が付けれられないが、悪い時はラケットを投げたり「キレやすい」状態になるので、メンタル面の波が抑えられるかが課題になりそうだ。
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プレーの見どころ
錦織圭選手はクリエイティブなショットをふんだんに出してくれる素晴らしいショットメーカー。
錦織圭の試合を見るときは
✓ベースライン上での高速展開ライジングテニス
✓ライン上にキレイに乗るバックハンドダウンザライン
✓相手の裏をかくようなドロップショット
✓リターンのクオリティの高さ
に着目してプレーを観戦しよう!
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