バックハンドスライスは
攻撃も守備にも使えるとても便利なショットです。うまい人のバックハンドスライスはとにかく持ち上げるのが大変ですよね。守備的なイメージをもつバックハンドスライスですが、極めればトップスピンを凌ぐ強い武器になるでしょう。
また、バックハンドスライスはオムニコートでもかなり効果的です。低いボールはオムニコートで一番生きてきますからね。
関連記事:テニス シングルス オムニコートでの戦術
バックハンドスライスが最も上手いプレーヤーは間違いなくフェデラーでしょう。フェデラーのバックハンドスライスは非常にコートで滑る厄介なボール。芝の王者と言われた所以もバックハンドスライスの強さがあったのも理由の一つではないでしょうか。
ちなみに意外と上手いのがアンディマレー。彼も切れるスライスを絶妙なタイミングで打つテクニックと戦術眼を持っています。イギリス人のテニスはホームが芝ですからスライスを上手く使いこなすことを教え込まれたのでしょう。
もちろんトッププロの間だけでなく、アマチュアプレーヤーでもスライスは有効です。ベテランプレーヤーの方はバックハンドスライスが上手い方が多いですが、本当にきれいに飛んでいく方は低空飛行でコーナーに突き刺さります。持ち上げてネットを超すのも一苦労です。
そんな重く滑るスライスをトップスピンプレーヤーが受けたら非常に苦労するでしょう。ただでさえスライスショットをトップスピンで返すのは難しいですからね。
関連記事:スライスボールの返球のコツ
ちょっと寄り道をしましたが、今回はバックハンドスライスの基本についてです。なるべく低く滑るようなバックハンドスライスを打てるように大切なポイントについてお教えしたいと思います。スライスアプローチ、チェンジオブペース、凌ぎのショット、色々応用が効くバックハンドスライスを学んでいきましょう!!
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スライスのグリップは?
まず必ず守らなくてはいけないのがグリップの握り方。これはコンチネンタルグリップの一択でしょう。その他のグリップは間違いなく上手く打てないので注意して下さい。
コンチネンタルグリップはいわゆる包丁握りと言うやつです。ボレーと一緒のグリップですね。
テイクバックとスタンス
テイクバックについてはボレーの延長線上と考えるのが一番良いです。つまりボレーのようにシンプルに最初から面を作って待つのが一番良いです。ストロークのように少し捻りを加えてテイクバックするのが違いです。
初心者にオススメできないテイクバックが実はフェデラータイプのラケットを肩に掛けるように担ぐタイプのテイクバック。ちょっと動画で確認してみましょう。
Slow Motion Tennis様提供動画
このタイプはスライスの切れが増すメリットと高い打点が打ちやすいメリットがあります。実際片手バックハンドのトッププロはこのタイプが多いです。が、どうしても上から下へのダウンスイングが強調されやすいデメリットがあります。つまり、インパクトが難しくなります。上級者はぜひ挑戦して頂きたいのですが、初心者はもう少しシンプルなテイクバックにするのが無難。
個人的にお手本通りでものすごく上手いと感じていたのはロディック選手。(懐かしい…)
Slow Motion Tennis様提供動画
フェデラー選手と比較するとテイクバックのラケット面がシンプル。ロディック選手は少しテイクバックが大きめですがアマチュアプレーヤーこれより少しテイクバックを小さめにすればOKです。
そしてスタンスについて。ここもかなり重要です。スライスの基本はクローズドスタンスです。絶対にオープンスタンスで打たないようにしましょう。
この理由は二点。
✓打点を後ろ気味捕らえるため
✓体の回転を抑えて狙った方向に打つため
下で詳しく説明しますね。
打点が最重要。しっかり引き込むイメージ。
強いスライスを打つために大切なのが正しい打点で打つという点。特にスライスの打点はトップスピンに比べかなり後ろです。
ストロークはなんでも打点が前が良いわけではないのです。ここを勘違いしているとスライスが上達しません。
なぜ打点が後ろが良いのかというと、コンチネンタルグリップでラケットを持つと分かります。打点が前になればなるほどラケット面が上を向くはず。厚い当たりを実現するには打点を後ろに取らなくては行けないのです。
打点を後ろに取るために、さっきのスタンスが生きてきます。クローズドスタンス一つの理由はしっかりボールを引き込むためでしたね。クローズドスタンスだと体が回転しないので打点を前に取りづらくなるはず。
打点のイメージは上の動画もぜひご参考下さい。極端な話、横向きの体に対してボールが目の前に来たときくらいをインパクトにになったときに打つぐらいの気持ちで良いです。そのくらい打点を遅らせましょう。
線のスイング意識を大切に。体は回転させない
スライスは基本的に前後のスイングでボールを飛ばします。体を回転させ、ワイパースイングを打つトップスピンと全く異なる点です。
体を開かず、
線のスイングを実現するコツは左腕の動き。スイングに対してしっかり左腕を広げて体の開きを押さえます。また、クローズスタンスにすることによって余計な開きも抑えることができます。
関連記事:線と点で打つ意識を使い分ける
因みに上の動画を見てみると意外とフェデラーは打つ終わりは体を開くことが多いです。恐らくスイングが鋭いため自然に開いているのでしょう。一方ロディック選手はスライスバックハンドで横向きを作るイメージが強い為、この点もロディック打ちがおススメです。
ボールの軌道について
スライスは基本的に低ければ低いほど相手に攻撃されない良いボールを打つ事ができます。
低く打つのはラケット面の適切な作り方が大切なのでここは練習して養っていきましょう。
スライスで理想的な軌道を打つイメージはネットの白帯にボールを当てるイメージ。とにかく最初はわざとぎりぎりを狙うと良いでしょう。
いつもぎりぎりを狙うようにすると半年後には素晴らしいバックハンドスライスになりますよ!!
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まとめ
今回はスライスバックハンドの基本について書きました。
要点としては
✓握りはコンチネンタル、クローズドスタンスは絶対
✓打点がポイント。しっかりボールを引き込んで
✓体の開きを押さえる左手の使い方を学ぼう
になります。
バックハンドスライスは自分のテニスを広げるためにも絶対に必要なテクニックです。テニスにバリエーションを持たせるためにも安定して打てるように頑張りましょう!!
それでは!
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